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 北キプロスの危険な休日 - A UN staff saved Ponpoco.

  

1. コトの発端 - What invited me there?
2. 情報を集める - Getting there and around.
3. 顧客不満足 (*`´) - Customer unsatisfactory company.
4. 月夜の入国 - Ercan airport at midnight.
5. ギルネの安宿 - Good night in Girne.
6. 情けはヒトのためならず - Help me, please.
7. さよなら北キプロス - I enjoyed my trip.

 

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1. コトの発端 - What invited me there?

「キプロスの首都,ニコシア」

なぜかこのフレーズ(?)が脳裏にこびりついたのは
子供だった頃に新聞の1面トップに踊っていた大見出しの記事。
当時は何がどーだかさっぱり理解できなかったけれど
いまになって考えると,ちょうどトルコ軍がキプロスに侵攻して
国連軍がどーたらこーたらでモメていた頃の記事だったように思う。
(・・いまでも詳しくは理解できていない・・f(^_^;; )

「キプロスの首都,ニコシア」・・

仕事の息ぬきにあちこち旅をするようになって
ふと気づくと,このフレーズがまた脳味噌の中で踊る。
キプロスって・・ドコだぁ?

地図を見ると・・キプロス島は地中海の東端,トルコの南にあって
シシリア・サルジニア島に次いで地中海で3番目に大きな島。
書店で旅行ガイドを立ち読みしてみると,ギリシャ篇の付録みたいな扱いで
どうもカラっと乾燥した気候で,ヨーロッパの人たちのリゾート地・・ラシイ
(去年の夏休みに行ったバヌアツが,ニューカレドニア篇の付録扱いで
 でも行ってみるとオーストラリア人のリゾート地だったのと似ている?)。

20数年前,トルコ系住民の利益を守るためと称してトルコ軍が侵攻して
現在は国連平和維持軍が間に入って停戦状態になったまま膠着していて
最近ではニュースになるような事件はあまり起こってはいないけれど
「キプロス共和国(現在の南キプロス)にトルコが侵略してきて
 北キプロスの独立を勝手に宣言して,占領を続けている」
という認識が一般的で,世界中の国の中で「北キプロス」を承認しているのは
トルコただ一国だけ・・という状況ラシイ。

「キプロスの首都,ニコシア」・・

首都ニコシアは,街のどまんなかで北と南に分断されていて
国連軍が守る停戦ライン(グリーンライン?)をはさんで別の国。
ちょっと昔のベルリンみたいな状態?

そんなわけで,旅行ガイドに載っているのは主に「南キプロス」。
「北」については「南」から日帰りでちょこっと入国することは可能・・
くらいにしか書いていない,謎の存在になっていて
まっとうに「北」に入国する方法なんてないと思っていた。

あるとき,旅行先のどこかの空港の書店で時間をつぶしていて
「Guide to North Cyprus」というガイドブックを発見した。
気になって買ってみると,個人旅行でも簡単に行けるようなことが書いてある。
これは・・いつか行ってみるしかない・・と思うようになって
ようやく今年の夏休みを利用して具体的な計画になってきた。

「キプロスの首都,ニコシア」・・

たったこのヒトコトだけがきっかけで未知の国へ行こうと思うなんて
ぽんぽこ ってば,やっぱりヘンなヤツ?

( ̄ー ̄;;)

[1999/09/29記]
 

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2. 情報を集める - Getting there and around.

「北キプロス」に関してまとまった情報が載っているガイドブックは
先に書いた「Guide to North Cyprus」しかないみたい。
(美術や歴史に関しての本は,他にもいくつかあるらしいけど)

  Guide to North Cyprus
  Author: Diana Darke - 2nd ed. (1995)
  Publisher: Bradt Publications (UK), The Globe Pequot Press (USA)
  ISBN: 1 898323 27 5 (UK), 1-56440-819-1 (USA)

Webにも,まとまった情報サイトがあった。
(たとえば http://www.trncwashdc.org/ など)


それによると・・

入国の足は,主としてトルコからの航空路線で
首都ニコシア(トルコ流ではレフコシャという)の東約12kmにある
エルジャン(Ercan)空港がゲートウェイになっている。
(トルコ語では「c」は,英語での「j」の発音になるそうだ)
ロンドンからチャーター便も多く飛んでいるとか。
その他にも,トルコ各地から船の便があるので
時間に余裕のある旅なら,海から入国というのもすてきだ。

国内での移動の足は,公共交通機関があまりないので
現地発着(や,イギリスなどから)のツアーを利用する場合を除くと
やはりレンタカーを借りないと苦しそうだ。

宿は,高級リゾートホテルからゲストハウスふう激安宿まで
各種あって,けっこう選択の幅は広いらしい。
宿の連絡先が,ガイドブックにはなぜか載っていないけど
(ツアー会社を利用させようという魂胆か?)
ウェブのほうにはちゃんと電話・FAXとも載っている。


あとひとつ,大事な情報がない。
ガイドブックやウェブには「イギリス人はビザ不要」と書いてあるけど
日本人については(あたりまえだけど・・)まったく触れていない。

「北」に関しては,日本にあるキプロス大使館にきいても無駄なので
情報収集がてら原宿にあるトルコ大使館に行ってきいてみることにした。
なにしろ,世界で唯一「北キプロス」という国家を承認している国だもの。

 トルコ共和国大使館
 東京都渋谷区神宮前 233-6
 Tel: 03-3470-6380
 Fax: 03-3470-6037

受付の女性に事情を説明して領事部の人に訊いてもらうと
「日本人の方はトルコ本国と同じでビザは不要なので
 どうぞ自由に観光なさってください,だそうです」
と,なんだか肩すかしをくらったかんじ。
(受付の女性も意外な顔をしていた・・)

ただし。
パスポートに「北キプロス」入国のスタンプがあると
キプロス問題でトルコと対立しているギリシャ
(と,おそらく南キプロスも)で入国を拒否されるので
注意が必要・・と,何かの本に書いてありました。
(イスラエル入国のスタンプがあると
 中東諸国に入れないコトがあるのに似ている・・)


これで,とりあえず足と宿さえ確保できれば
ぷらっと行ってもなんとかなりそうだ・・とイイ感触。

でもね。
やっぱ事前にちゃぁ〜んと手配はしておくモンですぜぃ・・(謎)

[1999/09/29記]
 

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3. 顧客不満足 (*`´) - Customer unsatisfactory company.

年に一度のマトモな(←1週間以上の)休暇なんだしぃ♪・・
今回はちょっとゼイタクをして,イスタンブールまでの往復に
例の「Oneworld Explorer」という世界一周航空券を使って
イスタンブールからエルジャンまでの航空券を別手配することにした。

イスタンブールからの航空券は
現地の旅行会社をあたればかなり安いモノがあるように思うけど
なるべく今回は時間を節約したかったので
ムダは承知で,まじめに正規運賃を払うことにする。

AXESS TRAVELLERS(航空会社の予約システムとつながったパソコン通信)で
この区間のトルコ航空の運賃を検索してみると
「他社便不可」の条件で片道150ドル。
1時間半の区間で往復3万円ちょっと・・というと
東京〜福岡のスカイマーク価格と同程度だから
まぁ許せる範囲かな・・と。


んで,日本を出発する前に航空券だけは買っておこうと思って
東京のトルコ航空のオフィスに行ってみた。

 トルコ航空(航空会社コード:TK)
 東京都港区虎ノ門 1-16-6 虎ノ門Rapport 4F
 Tel: 03-5251-1511
 Fax: 03-5251-1515

 「イスタンブールから北キプロスのエルジャンまで
  往復の航空券を買っておきたいのですが」
ときくと
 「ここでは・・正規運賃でしか発券できないので・・
  往復で642ドルになりますね」
と,意外な答え。
驚いて
 「えっ!? 片道150ドルじゃナイんですか??」
と言ったら
 「いえ,お客様がどこでその数字をお聞きになったか知りませんが
  IATA(国際航空運送協会)の規則では,エルジャン空港は
  南キプロスのニコシアとして計算することになっているので
  イスタンブール〜ニコシア間の正規運賃で642ドルです」
と,ケンもホロロ。
それじゃぁ,予約だけでも・・と言ったら
 「お客様がイスタンブールまでどういう経路で入られるのか
  こちらでいちいち情報を入力しなければいけなくなるので
  日本を出発するときに利用される航空会社さんから
  通して予約を入れていただくことになっております」
だって。

 まぁ・・原則はそうラシイんだけどさ・・
 フツーは出発地点に入る便さえ確定できていれば
 予約だけは入れてくれる会社が多いんだけどねぇ・・

木で鼻をくくったような事務的な対応にあきれて
 「んじゃ・・現地で買います(-。-#)」
と言って,その日は無駄足で帰ってきた。

仕方ないので「Oneworld Explorer」の予約記録を持っている
キャセイパシフィック航空(今回の旅行では乗らないのに)に電話をして
(ここの予約課の電話が,まぁ〜た混んでてつながらないんだ・・)
追加でイスタンブール〜エルジャン往復の予約を入れてもらい
そのあと知らん顔してトルコ航空に電話をして座席のリクエスト。


んで。
イスタンブール空港のトルコ航空の発券カウンターで
運賃に関しては何も交渉せず予約の便と名前を言っただけで
「往復300ドル(プラスtax)」で,あっさり買えた。

いちおう,他社への振り替え禁止・・という制限の付いた
日本でいう「正規割引」タイプの航空券になるんだけど
れっきとしたトルコ航空様の「窓口商品」だ。
(この手の割引運賃は,モノによっては「他国で発券不可」とか
 予約・発券にいろいろ条件が付いていることも多いけど
 今回の運賃に関してはそういう制限はないことになっている)

AXESSを使ってシロートが簡単に検索できる運賃が
自社の予約コンピュータの画面で見れないハズはない。
諸般の事情で日本で売りたくないのなら,せめて
 「日本で買う場合には642ドルになりますが
  現地でお求めになるなら往復300ドルという商品もございます」
くらい案内してほしかったなぁ・・。


オイラってば・・ワガママすぎ?

[1999/09/29記]
  

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4. 月夜の入国 - Ercan airport at midnight.

いろいろ事情がありまして。

日本を出発する直前までゴタゴタ忙しかったのと
途中にちょっと寄り道をした先の区間の飛行機の予約が
現地出発日の朝になってやっとOKになるという
年に一度の長期(?)休暇にはあるまじき状況で
じつは北キプロスに入ってからの宿も足も何も予約しないまま
ロンドン経由イスタンブールへ向かうハメに・・。


イスタンブールから北キプロスに向かうトルコ航空1264便は
夜中の11時45分に首都レフコシャ(ニコシア)のエルジャン空港に着く。

入国審査を終えて(税関検査ナシ・・いーのか?)見回すと
ブースの中に人影のない「Tourist Information」があって
そこで観光案内「Northern Cyprus Tourist Guide - European edition」と
レフコシャ・ギルネ(キレニア)・ガジマゥサ(ファマグスタ)などの
観光地の市街図なんかをゲット♪

外に出ると,出口の両脇に「○○ University」とか書いた台があって
なんだかわさわさ人だかりがしている。
ただ,そこを抜けるとだだっぴろい広場になっていて
ホテル案内もレンタカー窓口も,なぁ〜んにもナイ。

マジでヤバくない?( ̄ー ̄;;)・・と
暗闇の中で,ちびりそうなくらい不安になる。


人だかりのところに戻って「○○ University」の台のおねぇさんに
「ホテル案内みたいなのはないの?」と聞いたら
「中に Tourist Info.があるでしょ?」だって。

建物の中に逆戻りしようとすると
迷彩服を着た軍人ふうの係員ににらまれる。
無人の Info.のブースをのぞいてキョロキョロしていると
さっき外でオイラがオロオロして見回しているのを
冷たい目で見ていた女性がブースに入ってきて対応してくれる。

「ホテルを探している」と言うと
「ここでは予約はできない」と,つれない返事。
いちばん近い海辺の町ギルネの,手頃な値段のホテルを
何軒かピックアップしてメモしてくれたのだけど
ホテル名だけで,電話番号も何も書いてくれない。
まぁ・・小銭ないから,電話したくたってできないんだけど。

レンタカーもないし,タクシーに乗るしかなさそうなので
参考までに運賃をきいたら「Twelve million Turkish Lira」だって。
12ミリオン!?・・1200万っ!?・・おえぇ・・高いのか安いのか・・
頭の中の計算機能がオーバーフローして,思考停止状態。
さっきイスタンブールで両替をしたときに計算したメモを見ると
だいたい「1万リラ=2円」の計算になるから・・えーっとぉ・・
なんや,たった2400円やんか(空港からギルネの町まで,約40km)。
ならOK・・と,お礼を言って再び外へ。


ポン引きみたいに寄ってくる運転手は無視して
タクシーのりばで仕切っているカタコト英語のおっさんに
「ギルネまで,いくら?」ときいてみたら
「12ミリオン・リラ」と同じ答えで,ちょっと安心。
ホテル探してるんだけど・・と言うと「OK,OK」と安請けあい。
んで,乗りこんだタクシーが・・わ〜ぉ・・ベンツぢゃん♪
でもこの運転手サン,英語ダメみたい・・ダイジョブなのかなぁ・・。

ベンツのおっさん,飛ばす飛ばす。
片側2車線のとこなんか,白線またいでド真ん中をつっ走るし
対向車が来てるのにぶんぶん追越しかけるし・・コワイよぉ〜・・。
シートベルトは受け金具がなくて使えないから
これでおっさんが事故ったらおしまいだぁ・・(T▽T)

途中でいきなし「シガラ?」と聞かれてビビる。
道なんか知らないんだから,オイラに聞くなよぉ・・と
ふと見るとタバコの箱をこっちにさしだしている。
なんだ・・タバコを勧められたのか・・とゆーか
「ノンスモーカーだから,いらない」と言ったら
おっさん,自分でスパスパふかしはじめたから
たぶん自分が喫いたかっただけなのかも。

制限速度カンペキ無視で
山越えの道もドリフトしながら(ウソ)ぶっとばして
空港を出てから30分ちょっとでギルネの町に着く。
まっ暗で,ひとっこヒトリ歩いていないのでドキドキ。

はたして,宿なんか見つけられるのかぁっっ??

[1999/10/02記]
 

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5. ギルネの安宿 - Good night in Girne.

アヤシげなおっさんの操るカミカゼ・ベンツに乗せられて
ギルネの町に着いたのは,夜中も1時をすぎたころ。

おっさん,とあるホテルの前に車をつけて
「宿は five million」とつぶやきながら
車をおりて「ついて来い」とホテルの中へ。
車のエンジンかけっぱなし,鍵あけっぱなし・・やん。
とゆーことは・・意外に治安は良い,ってぇコトかも。
この「Bristol Hotel」ってのも,予想していたよりキレイだし。

けど,そこのフロントには人がいなくて
外から入ってきた,アヤシいおにーさんが
「このホテルは満員,ダメだ」だと。

こいつら・・グルだな・・


運転手のおっさんといっしょに連れて行かれたのが
道をはさんだ向かいの,きったない「Ercan Motel」。
なんで海辺のリゾート町に
40km以上離れた空港の名前のモーテルが?
フロントのじーさん,1泊「five million」と言うのに
ロレツが回らなくて,ますますアヤシい。

いきなり「パスポート」と言うので
先に部屋を見せろ,と2階に案内させる。
最初に見せられた部屋は,水道からお湯も出ないし
シャワーの頭(?)がもげて「蛇口」状態だし・・パス。
次の部屋は,シャワーはマトモだけど
バスルームの扉がはずれて動かないし
蛇口からは,やっぱり水しか出てこない。
(案内したアヤシげなにーちゃんは
 身振りで「待てば出る」と言い張ってやがる・・)

まぁ・・でも・・いまさら他をさがす元気もないし
最初の1泊くらいココで妥協するかぁ・・と,フロントへ。

ロレツの回らないじーさん,字を書くのもつらそう。
「宿帳に記載するからパスポートを出せ,朝まであずかる」
なんて言うから「ダメ」と断わって,名前とかを写すのを気長に待つ。
番号を間違えて写していたけど・・いーや・・早く返してくれっ。
宿賃500万リラ札を払ったのに,受け取って知らん顔してるから
「レシートは?」と言ったら,あわてて領収証の用紙を探してる。
そーとーアヤシい宿だ。
まぁ,1泊1000円だ・・ジモティ価格はもっと安いハズ・・そんなモンか。


けど,部屋に入って荷物を置いて水シャワー浴びているうちに
細かいコトはどーでもよくなってくる。

 とりあえず,北キプロスに入国できた。
 とりあえず,ギルネという町まで来た。
 とりあえず,今夜の宿・・とゆーか寝床・・は確保できた。

あしたからのコトは,あした起きてから考えればイイさっ♪


その夜は,疲れているのにぜんぜん眠れなくて
少しウトウトしては,なぜか長編のヘンな夢を見て
ぐったりして目が覚める・・のくり返し。

なんだか手足がやたらにかゆい。
明かりをつけて見たら,手も足も虫に刺された痕だらけ。
うー・・やっぱりあした(きょう)は宿を移るぞぉ〜っ! (#`´;;) 

[1999/10/02記]
 

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6. 情けはヒトのためならず - Help me, please.

雲ひとつない,ぬけるような青空♪

海辺の町ギルネでの「なぁ〜んにもしない」を楽しんだ休暇も
残すところ,あと1日。

最後の日くらいは,話のタネでもさがしに
レンタカーを借りてちょっくら出かけることにする。


日曜日の早朝。
町は静かで,オフィスはみんな閉まっている。
レンタカーの看板を掲げた店は,やたらたくさんあるのに・・。

旅行ガイドに載っていた「Oscar Car Rental」のオフィスが
開いていたのでさっそく入る。
カウンターの,彫りの深いギリシャふう美人のおねーさんに
 「きょう1日だけ車を借りたいんだけど・・
  あしたは朝はやく町を出ちゃうので
  きょうの夕方,何時までに返しにきたらいい?」
とたずねたら・・
 「Only today?? No. Minumum 3 days.」
だって・・(T▽T)

すこし先の,ガイドに「いちおう有名」とあった「Dome Hotel」の
「Atlantic Car Rental」というオフィスも開いていたので
(なんで地中海なのにアトランティック?)入ってみる。

陽気な自称キプロス人の白人のおっさんに事情を話すと
ウチも保険の関係でレンタルは最低3日だけど
あしたの朝に空港に乗り捨てていってくれてイイよ,と
おおらかなコトを言ってくれるので
渡りに舟・・と,飛びつく。

3日で,保険込み3750万リラ・・約7500円!?・・そんなに安いんかい?・・で
カードだと10%割増しだというので,ニコニコ現金払い。

車庫から持ってきた車は・・いやはや・・オンボロ。
ルノーのTOROSという,5ドアタイプ(?)の超小型車。
まぁ,元気に走ればボロでもいいやぁ・・と
何も考えずに借りちゃったのが運の尽き・・だったラシイ( ̄ー ̄;;)


北キプロスは,車は日本と同じ左側通行。
「安い車は(欧州仕様の?)左ハンドルだけどいいか?」と
念を押されたけど・・まぁ,それはイイ。
マニュアルシフト・・左ハンドルで・・も
いちおう去年ニューカレドニアで経験しているから
なんとかダイジョブ・・だと思う。

問題は,そのボロさ。
シフトアップが渋くて
いちばんよく使う3速に入りにくくて
最初のうちは悪戦苦闘。

日本や米豪の「ガソリンは満タン貸しの満タン返し」と違って
「カラで貸すから好きなだけ入れな」という習慣らしくて
(考えると・・ずるいよな・・どーしても最後に残るもん)
とりあえず最寄りのガソリンスタンドに寄る。
満タンに入れて1500万リラ(約3000円)は・・けっこう高いな。


んで,さっそくドライブらんららん♪
どーせ好きなところを走れるんなら
やぁ〜っぱ海岸沿いの道でしょう♪
渋かった3速へのシフトアップも
だんだんコツがわかってきて苦にならなくなる。

背の低いオリーブ(?)の樹がまばらに生えている
地中海ふうの(←どんなだ?)景色の中をひたすら走り
ときどき道を外れて,浜辺で潮風に吹かれてみたりする。
海はひたすら深く紺碧に澄んで,溜息が出るほどきれい。

レンタカー借りて良かったよぉ。

途中,大きな荷物を持った
3人くらいの家族(?)にヒッチされそうになる。
一瞬アクセルをゆるめてためらったのに
なんだか止まれなくてゴメンナサイしちゃう。
バックミラーの中で残念そうに道端に戻る姿が見えて
やっぱ拾ってあげるべきだったかなぁ・・と
すこし後悔したりする。


ギルネの町から海沿いにずぅ〜っと東へ走って
あるところで,すんごい澄んだきれいな入り江を発見して
大石小石のデコボコ道をぐわんぐわんと浜辺まで下りて
しばらく日光浴をしながら波音を楽しむ。

ハラも減ったし,手持ちのミネラルウォーターも飲んじゃったし
そろそろどっかで遅い昼メシにするか・・と
デコボコ道を登ろうとしたら・・スリップして登れない。

何回やっても,途中でタイヤが空回り。
気のせいかエンジンの音も荒くなって
しかもやけに簡単にエンストする。
さすがにアセりはじめる。

落ちつけ落ちつけ・・こんな時はさぁ・・
FF(フロントエンジン・フロントドライブ)の車で
上り坂では駆動輪(前輪)の荷重が少なくなってスリップしやすいんだから
だったら後ろ向きで,下から勢いをつけて登ればオッケー♪・・なハズ。

いったん下の平地におりて車の向きをバックに変えて
曲がりくねった坂道の形を頭の中で描きながら,勢いつけて・・
やったぁ,こんどは登れた・・と・・最後の瞬間に気を緩めたか
脇の雑草(?)に突っこんで,またエンスト。

もう一度・・と下に戻ろうとしたら
こんどは下り坂なのに何かひっかかるかんじでゴリゴリする。
エンジン音は,すでに暴走族なみのボロロンボロロン状態・・(;; ̄_ ̄;;)

まさか・・と,車の下をのぞきこむ。
エンジンとマフラーをつなぐ部分がぼっきり折れて
マフラーの前部がだらんと下に垂れて引きずってる・・。
うっへへぇ〜っ・・これじゃぁ,仮に上の舗装道路まで戻っても
マフラーが路面を摺って,前に向かって進めないじゃんかよぉ・・(T▽T)


汗だくだくになって
まっ白になった脳味噌で必死で考える。

 助けを求めるしかナイ・・

・・必死で考えて,それしか思いつかないんだもんな・・


荷物をまとめて上の道まで歩いてのぼって
1枚だけあった白い紙にマジックで大きく「HELP!!」と書く。
さっき見捨てた3人家族の姿を思い出して,はげしく後悔する・・。

ちょっと前まで,車はけっこう多かったのに
助けを求めようとすると来ないもんだ。

空は雲ひとつない青空。
日射しをさえぎる樹もなくて
さっき水も飲み干しちゃってて
このままでは生命の危険が・・と恐怖がよぎる。
すこし先の,道端の崖で日陰ができているところまで移動。
まだ車は1台も通らない・・(T▽T)

しばらくして数台通ったけど
白人ふうのオバサンは無視して行っちゃうし
やっと止まってくれた,集団デート中の若者は
「ごらんのように満席だから・・ゴメンよ」と
申し訳なさそうに走り去ってゆく。

落ちつけ落ちつけ・・まだ陽は高い。

やがて,2台つるんで来た地元の人らしいグループが止まってくれて
「ギルネの町は遠すぎるけど・・車はなんとか修理できないのか?」と
わざわざさっきの場所まで見にいってくれたり
ケイタイでどこかに連絡しようとしてくれたり。
うれしくて,涙が出そうになる。

グループのひとりが,次に通りがかった車を止めて
乗せてもらえるよう交渉してくれて,どうやらOKらしい。
親切な彼らに礼を言って,荷物を持ってその車のところへ。
ふと見ると,フロントに「UN」と大書きされている,国連の公用車!!

うっへぇ〜・・マジかよぉ・・いいのかぁ〜?(;; ̄□ ̄;;)


「あちこち寄り道するから,ちょっと時間かかるけど・・いいよ」
というご厚意に甘えて乗せていただく。

道中カタコトであれこれ話を聞いてみると
オーストラリアから6か月の予定で派遣されてきている
「civil police」・・「文民警察官」とでもいうのかな・・の
Jonelleさんという方で,きょうはパトロール中だとか。
ちなみに,筋骨たくましい女性だ。

さすがにオイラの借りたボロ車と違ってスイスイ走って
あっという間にギルネの町に着く。

Jonelleさん,さりげなく
 「さっきオマエを拾った場所からこの町まで,車の距離計で約70kmだ。
  レンタカー屋に車の場所を言うのに参考にしなさい」
と,さっすが見るところが違うぜぃ・・尊敬しちゃう〜♪(゜_゜*)


レンタカー屋のオフィスは,すでに閉まっていた。
えーい・・クレジットカード払いじゃないんだし
あとで請求しよーったって,住所も免許番号も控えてないのは見てるし
(あ・・レンタカー屋のおやじが勝手にハショったんだぜ)
とりあえず車の場所だけ連絡しておけばイイやぁ・・と開き直り。

あとで,事情を書いたのを宿からFAXで送っておこう。
とにかく,疲れた・・。

[1999/10/02記]
 

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7. さよなら北キプロス - I enjoyed my trip.

イスタンブールに向かうフライトが朝早いので
最後の夜はなるべく空港に近い町に宿をさがす予定だったのに
そんなこんなで,結局ギルネの町にもう1泊することになった。

レンタカーのオフィスから歩いて数分のところにある
「Grand Rock Hotel & Casino」という
けっこうキレイなホテルにチェックイン。
クレジットカードはVISAと○○(忘れた)しかダメ・・のくせに
VISAを出したら,なんだかガチャガチャやっていて
 「認証用の電話がつながらないから,他のはないか?」
だと。
 「ない」
と言うと
 「明朝チェックアウトするまでに確認するから
  それまでカードを預かっておく」
なんて言いだす。
内心「バカヤロー」と思いながら
 「いや,時間はあるので待たせてもらう」
とロビーのソファにすわって,フロントの人の動きを見守る。

安宿のパスポート騒ぎといい,この宿といい
旅行者の命の次に大事な書類やカードを
しゃーしゃーと「朝まで預かる」と言う神経が信じられない。

 ふと,宿の支払いのときに置き忘れたクレジットカードを
 車で追いかけて空港のロビーまで渡しに来てくれた
 パプアニューギニアのバニモ(Vanimo)という小さな町の
 ホテルのフロントのおねーちゃんを思い出す。

 もしかしたら,オイラが疑り深すぎるだけなのかもしれない。

少し待つと,認証が取れたようで
無事にカードを返してもらう。
部屋に入ると,エアコンが効いていてキモチいい。

荷物を置いて,とりあえず鍵だけ確認して
いつもの「一人避難訓練」へ。
ふむふむ・・非常階段の途中にリネンが山積みされているけど
階段が広いから・・まぁダイジョブか。
地上への出口は1階ではなくて・・
中2階から狭い外階段を下りて路地裏に。
どこにもカギがかかっている扉はない・・っと。
よしよし。

さぁ〜っ,さっそくシャワーだぁ♪
・・と,汗まみれの服を脱ぎすてて
シャワーの温度調節をして・・ふと見ると・・
えっ!?・・バスルームにもクロゼットにも・・どこにもタオルがないっ!!(T▽T)
フロントに電話して,また服を着なおして待つ。
いちどボーイが「ホントにないのか」と確認に来てから
ルームメイドがのんびりタオルを持ってくる。
うーむ・・。


昼メシ抜きだから,モーレツに腹がへってる。
近くの安食堂で「Chicken Shish」とかいう
鶏肉の焼いたのと野菜のセット(?)を注文して
お約束どおりビールで ( ^_^)/□☆□\(^_^ ) カンパイ♪

きょうもイロイロあったけど。
終わってみれば楽しい休日だったぁ〜♪\(⌒∇⌒)/

部屋に帰って横になったら
明かりも冷房もつけっぱなしで
前後不覚に眠りこんでしまった。
(じつは・・晩メシ食いながら半分寝てた・・^^;;)


ふと気づくと,夜中の2時。
朝は4時出発だから・・起きちゃいましょ。
シャワーあびて荷造りすませて
何枚か絵はがき書いているうちに,もう4時。

チェックアウトして,タクシーを呼んでもらう。
(チェックインの時に言っておいたハズなんだけどなぁ・・)
暗闇の中からベンツのストレッチリムジンが来てビビる。
空港からのタクシーといい,なんてすてきな国なんでしょ♪

空港までの運賃をきいたら・・1000万リラ。
なぁ〜んで空港から来たときよりも安い!?
やぱ・・あのときの Tourist Info.のねーちゃんと
タクシー運転手は「ぐる」だった・・に違いない・・ (#`´;;) 

早朝でガラガラの道をベンツは風のようにつっ走って
あっというまにエルジャン空港に着く。
空港の入口に検問所がある・・成田みたい・・!?


空港に入ると,売店の先にいきなしセキュリティゲートがある。
チェックインカウンターの手前で手荷物まで検査されたなんて,はじめて。
受け取った搭乗券は,銀色印刷のタテ長のカッコいいカードだけど
座席番号以外に日付も便名も何も書いていない。
いーのか?

その先,パスポートコントロール(出国審査)に入るところにも
迷彩服の軍人(?)が見守るセキュリティチェックがある。
出国審査では,パスポートを1ページづつナメるように見て
貼ってある写真とオイラの顔とをしげしげと見くらべられる。
うっ!!・・それはぁ・・
4年以上前の,まだ若かったころの写真だからぁ・・( ̄ー ̄;;)

早朝5時だというのに,出発ロビーには
免税店3軒とスナックバーカウンターが営業している。
2年前,パプアニューギニアからの帰りに
朝6時にトランジットで着いたらどこも店が開いてなくて
乗継ぎ便のチェックインカウンターが開く数時間後まで
トランジットエリアに閉じこめられて,お茶することさえできなかった
某経済大国の人工島空港(空港コードKIX)とは,エラい違いやね。

AXESSの情報では,乗る予定のトルコ航空1265便(6:00発)が
いちばん早い便というコトになっていたけど
空港に来てみると,その前にもたくさん便がある。
イスタンブール航空(Istanbul Airlines)とか
キプロストルコ航空(Cyprus Turkish Airlines)とか
たぶんIATA非加盟の(?)会社が,イスタンブールやイズミールといった
トルコ各地への便を持っているようだ。

搭乗アナウンスがトルコ語だけで
しかもゲートに便名がなく行き先だけが表示されているので
トルコ航空に乗るらしい欧米人観光客はみんなアナウンスのたびに右往左往。
もちろんオイラも・・「イスタンブール行き」の表示のゲートの係員に
「TK1265」と書いたメモ用紙を見せて「これか?」と何度も尋ねる始末。
アナウンスはしなくてもイイから
せめてゲートに便名を書いておくれよぉ・・。

先発のフライトが次々に離陸していったあと
他社機の機体に隠れて見えなかったトルコ航空機が姿を現して
ようやく搭乗開始のアナウンス。
トルコ航空の時だけ英語でのアナウンスが入りやんの。
やきもきしてソンしただよ。

搭乗ゲートを入って飛行機に向かうところで
チェックイン荷物の所有者確認(照合)をやっている。
今回は機内持ち込みだけで来たから関係ないけど
知らないでココを通り過ぎちゃうと
持ち主の搭乗していない荷物,というコトで積んでもらえずに
ロストバゲージになっちゃうんだろうね。

定刻より20分ほど遅れて離陸。
離陸後,右に旋回してまわりこんだときに見えた海岸沿いの町は
もしかしたら今回滞在したギルネの町だったのかもしれない。

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北キプロス。

政治的背景がイロイロあるのは知っている。
トルコ軍が侵攻・占領したことが原因で
住み慣れた土地を奪われ,追われて南へ移住を余儀なくされた人たちが
少なからずいたことは,目を背けてはならない事実。

ただ,それはトルコ政府・トルコ軍・北キプロスの指導者層の責任であって
住んでいる一般民衆を責めるべきコトではない。

公務中の国連文民警察官に救出された(?)オイラは
そんな立場の人が常駐していなければいけない,という事実から
キプロス島は観光地ではあるけれど,たしかに紛争中の地域なんだ・・と
身に危険を感じない程度のリアリティをもって,思い知った。

それを「危険だ」「無謀だ」と言うのなら
アメリカと連合して北朝鮮と戦争中(現在,長期停戦中)の韓国に
観光やショッピングで行くなんて,そんな危険なコト・・って
言わなきゃいけなくなっちゃうさぁ。

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理屈はともかく。

楽しかった。
また行きたい。

「キプロスの首都,ニコシア」

 うにょ!?(。_゜?)
 そゆえば,レフコシア(ニコシア)の街には
 今回はとーとー足を踏み入れていないぢゃん・・。

ま,いーか。 (⌒ー⌒)にこにこ♪


[1999/10/02記]

 

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